zenioのゲーム記録

自分用ゲームプレイ日記

【レビュー】Red Dead Redemption 2(ネタばれなし)

 

Grand Theft Autoシリーズで高名なロックスターゲームス(以下R★)サンディエゴの看板タイトル「Red Dead Redemption」のシリーズ最新作。1890年後半のアメリカを舞台に、出鱈目に広大な荒野と都市を再現したオープンワールドの中で狩りをしたり釣りをしたり気が向いたら他のギャング団と撃ち合いをしたりなどの無法者生活を楽しむ西部劇版GTA

以下、 ネタバレはなし。ネタバレ全開感想は別記事にて。

 

前作はゲーム史に残るマスターピースの中のマスターピースだった。本作もその続編に恥じない傑作だが、人を選ぶ面もあるのは確か。ユーザーレビューではかなり酷評も目立つが、UIの不便さなどは確かに否定できない。

個人的には100点のゲームを期待していたらほぼ100点のゲームが出てきたが、UIの劣悪さで10点減点して90点という感じ。実は120点欲しかった。それでも傑作なのでお勧めしたい。しかし前作をプレイせずに今作からプレイするのは個人的にはお勧めできない。シナリオがゲームの魅力の非常に多い部分を占めているからだ。GTAシリーズはシナリオ上は緩いつながりしかなかったが、RDR2は前作の重要キャラが今作でも重要なポジションで登場する。とはいえ、前作の過去の話になるので、ストーリーが分からなくなるということはない。

・シナリオ … 尊い。主人公のアーサー・モーガンが所属するギャング団が徐々に崩壊に向かっていく話で、ゲーム開始早々から手痛い失敗で仲間を数人失い、雪山を彷徨いながら逃亡しているという状況で始まる。その後も金を稼ごうとしては失敗して追われ逃亡を繰り返し、事態は悪化していく一方で、最初はそれなりに明るいギャング団の雰囲気も殺伐とした雰囲気になっていく。その中で、アーサーは自分の生き方を改めて問い直し、自分の人生に決断を下す…。

 という話だが、とにかく前作のストーリーが好きだったら事前に余計な情報に触れずにやるしかないほどの出来。エピローグがまた全然雰囲気が違って良すぎる。

 

 

・ゲーム性 … 前作から大きな進歩はない。前作が2010年のゲームであったことを考えれば、古臭くなっている点は否めない。アクションゲーム、シューターとしてそれほど優れているわけではないが、オートエイムの性能が高く銃撃戦の難度は低いカジュアル寄りの調整。物理エンジンのレベルは高く、挙動に不自然を感じる部分が少ないので没入感は高い。

「クエストがお使い」との批判もあるが、クエスト設計は確かにお使いそのもの。シナリオや会話を楽しむためのクエストと割り切って考えればその方が楽とも言える。

 

オープンワールド … もはや狂気のレベルの作り込み。マップやオブジェクトの豊富さと細かさだけでも異常なレベルだが、動植物の種類やNPCの生活の挙動、密度の濃いイベントなど、ここまで作り込んだゲームは他に類を見ない。これからも現れないのではないだろうか。しかもこの点はゲーム本来のストーリーラインにはほぼ影響しない部分であり、1890年代のアメリカによく似た世界のワールドシミュレータを作ることが目的であって、その上にModとしてRed dead redemptionというゲームが存在するような気にさえなってくる。

 

UI … なんでやねんというくらい出来が悪い。特にボタンの配置が最悪。似たようなアクションなのにボタンが違う。話しかけようとしたら銃を抜き、品物を受け取ろうとしたら掴みかかり、ダイナマイトを投げようとしたら敵の前で棒立ちになってダイナマイトをしまう…etcなど、プレイ中にUIの悪さによって感じるストレスが多すぎる。

図鑑を開いたら元の画面に戻るまで〇ボタンを連打しないといけないし、拾いたいアイテムがインベントリに一杯なら直接使用することはできず、一旦アイテム欄を開いて使わないといけない。

オブジェクトへのインタラクトの仕様も酷い。目の前に落ちているアイテムを拾いたいのに全然そこにインタラクトしてくれない。

全体的に動きがもっさりで操作のウエイトが大きい。これは雰囲気ゲーとしてやむを得ない部分もあるがやりすぎ。

正直、UIの完成度の低さには弁護の余地がない。オンラインが出るまでにきちんと直してほしいが、直されたら直されたで混乱しそうでそれも困ったもの。