zenioのゲーム記録

自分用ゲームプレイ日記

【レビュー】ゴッドオブウォー(PS4)

 

想像以上に良かった。2018年度のGOTY獲得も納得の出来。

過去作も少しだけプレイしたことはあったが、このシリーズの戦闘はどちらかと言うと大味でつまらないQTEも多めで好みではなかった。しかし今作からは全くシステムも一新されており、ソウルシリーズのような駆け引き重視の戦闘になっている。

 

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ゲームシステムは探索・謎解き3割、戦闘7割程度で、謎解き要素は簡単で詰まるような場所はほとんどない。武器、防具、スキルそれぞれにそこそこ深い強化要素が用意されている。

特色としては息子のアトレウスがサポートキャラとして随伴しており、戦闘や謎解きに参加してくれるのだが、特に戦闘面でのサポート具合が弱すぎず、強すぎずの絶妙さ。上手に使えば非常に頼りになるし、使い方自体も放置しておいても勝手に戦って敵の注意を引いてくれるし、□ボタンを押せば矢、□ボタン長押しで召喚魔法ととても使いやすい。

 

シナリオも非常に良かった。

ギリシャ神話を舞台とした過去三作から、北欧神話ベースの世界へと舞台を移しているが、神話のシナリオへの取り込み具合が絶妙で、特にエンディングで明かされる秘密が思わず膝を打つ。

クレイトスとアトレウスの関係性も物語を通じてゆっくりとお互いが成長していき、ぎこちない父子関係から信頼できるパートナーへと変化していく様が丁寧に描かれており素晴らしい。

 

GOTYに恥じない傑作だと思うし、おそらく続編が出るが、絶対本作をプレイしておいた方が良いと思うのでお勧め。

 

 

難しかったが楽しかった。 

 難度はノーマルでプレイしたが、防具の強化をケチって進めていたので体感的にはハード難度でプレイしたような感じだった。一騎打ちより複数で囲まれる戦闘が多いのもきつかった。しかし、気持ちよく死にゲーを楽しませてくれる配慮が行き届いていてあまりストレスを感じない。

死んでもほぼ直前からリトライできるし、敵の攻撃の前にはガード不可なら赤い円、そうでなければ黄色い円のエフェクトが出たり、ジャストガードの受付時間も長めだったりする。

難度も理不尽に高いわけではなく、強敵でもパターンをしっかり覚えられれば最初はどう考えても勝てないと思えた相手でも、完封勝利できるなど上達を実感できた。ヴァルキュリア戦と塔の上にいるトラベラーとの戦いはは死にまくったが非常に楽しかった。どうしても数が多すぎてしんどいザコも、アトレウスに引き付けさせて自分は遠くから斧投げまくりなど、クレイトスにあるまじきチキン戦術でなんとかなった。後半になってキャラの強化が進んでくるとスキル連発で雑魚敵は一方的に蹂躙できるようになるのも良かった。

エンドコンテンツとして用意されているムスペルヘイムの試練、ニブルヘイムの時間制限付きランダムダンジョン、超強い9人目のヴァルキュリアなどもそれぞれに手ごたえがあってよかった。

 

シナリオ的には息子アトレウスよりむしろクレイトスの父親としての成長が胸を打つ。息子に対する愛情はあるが、超不器用なうえに自分自身が父殺しの重荷を背負っているので、最初は肩を抱くことすらできないが、次第に自己開示ができるようになっていって、エンディングでは立派な父親の姿になっていた。というかエンディングが非常に良かった。不穏な未来を壁画で示唆する演出とか、アトレウスの北欧神話における立ち位置が明示される点など、プレイ中一番の驚きと感動を与えてくれる。

そもそも物語の最終目的が「妻の遺灰を世界で一番高い山から撒くこと」というのも実に良い。そもそも誰とも争う必要のない目的の旅なのに、とにかく戦いに巻き込まれるあたりが親子に課せられた過酷な運命を感じさせてくれる。

 

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クリア後の記念写真。クレイトスはわざわざ初期装備にした。

エンディング後のちょっとした隠しイベントでチラっと雷神トールが登場するが、このムービーも超カッコよかった。意外と小柄な謎の人物として姿を現すが、クレイトスの「何者だ!」という呼びかけに対して腰で光る戦槌が映し出されるカメラワークでどう見てもトールと分かる演出がいいし、西部劇のガンマンを意識した立ち姿もカッコいい。

 

三部作とすると、次回作のラスボスがトールで次々作のラスボスがオーディンになるのかもしれない。まだまだ先の話になると思うが非常に楽しみ。